地盤調査は義務？実施するタイミングや注意点などを確認
家を新築する時や建て替えする時、施工会社から見積りをとり内容を確認していたら、「地盤調査」という項目に気づいたという方も大勢おられるのではないでしょうか。
本記事では、家を建てる時の地盤調査が義務であるかどうかを調査し解説しています。
具体的な地盤調査の方法や気になる費用、実施するタイミングや注意点などもまとめているので、将来的にマイホームを持ちたいと計画している方は、ぜひご覧になってください。
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地盤調査とは
地盤調査とは、特定の土地に住宅などの建物を建築する時に、地盤の強度などを調べることです。
調査結果から、その土地がどのくらいの強度を持っているのか、特定の建物を安全に建築できるかを判断することができます。
住宅を建てる時には地盤の状態がとても重要で、以前に沼や川や田んぼだった土地や、盛土をして新しく開発した土地などは、地盤が軟弱である可能性が極めて高いです。
しかし、同じ地域の狭い場所でも、地盤の状態がバラバラであることも多く、隣り合っている土地でも地盤調査の結果そのまま家が建てられる場合とそうでないことに分かれることもあるのです。
地盤調査の結果問題があることが判明した場合は、地盤改良と呼ばれる地盤を強固にするための工事が必要になることもあります。
地盤調査にかかる費用は後で紹介しますが、地盤改良工事が必要になると最低でも数十万円から100万円を超える費用が発生します。
地盤調査が必要な理由
地盤の弱い土地に住宅を建ててしまうと、基礎にヒビが入ったり、家が傾いたり、液状化現象が起きたり、地盤沈下で家が崩壊してしまうような恐れもあります。
そこまではいかなくても、家は少しの傾きでもいろいろな障害が起こり、ドアやサッシ窓の開閉ができなくなったり、健康被害が出てしまったりすることもあるのです。
これらが地盤調査の必要な理由ですが、そもそも現在は建物を建てる時には法律によって一部の例外を除いて地盤調査は義務化されています。
調査をしないという選択肢はありません。
さらに、瑕疵担保保険に加入するためにも地盤調査は必須となっています。
2000年に制定された品確法によって、ハウスメーカーや工務店などの施工会社は、住宅の引き渡しから10年以内に設計や施工ミスによる欠陥があった場合には責任を負うように定められています。
万一が起きた時には施工会社は巨額の負債を抱えることになるため、瑕疵担保責任保険に加入するのは一般的となっているのです。
地盤調査の方法・費用
地盤調査はいろいろな方法で行われていて、かかる費用も異なります。
以下に、一般的に行われている2種類の方法について紹介するので、参考にしてください。
スウェーデン式サウンディング試験
数ある地盤調査の中で、一般住宅で最も多く採用されているのが「スウェーデン式サウンディング試験」です。
その名の通りにスウェーデンで開発された試験方法で、「スクリューウエイト貫入試験」とも呼ばれています。
具体的には、重りをつけたロッドと呼ばれる鉄の棒を回転させながら地盤に垂直にねじ込んで、重さと回転数から地盤の強さを調べます。
この調査方法の特徴は、5万円程度の低コストで試験ができることです。
ボーリング調査
ボーリング調査は、一般住宅ではなくマンションなどの大規模な建物を建設する際に用いられることが多くなっています。
地面に円筒状の穴を掘り、地盤の強さを測定する方法で、スウェーデン式サウンディング試験と比べると作業もかなり大掛かりです。
そのため、調査にかかる期間も長くなり、コストも高くなってしまいます。
スウェーデン式サウンディング試験では半日程度しか要しないのに対して、ボーリング調査では1日から数日以上かかる場合も多く、費用相場は15～25万円です。
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地盤調査のタイミング
地盤調査が行われるタイミングは、主に建物を建てる時です。
前述したように、地盤調査は建築基準法により原則義務化されていて、瑕疵担保責任保険に加入するためにも必須となっています。
「土地を購入する時に地盤調査は行わないの？」と疑問を持つ方もいるかもしれませんが、どのような建物を建築するかが決まっておらず、位置も間取も分からない状態では正確な調査を行うことはできません。
それに、土地売買の前には売主から許可が出ない場合が多いです。
地盤調査は、古い家を建て替える際にも必要になります。
以前は地盤調査が不要だったとしても、現在は家の建て替えも新築と同じ扱いで、同じ土地に家を建てるにしても、位置や間取が変われば調査結果も異なる可能性があります。
地盤調査を依頼する時の注意点
家を新築する時には、施工会社であるハウスメーカーや工務店などが地盤調査会社に依頼して調査を行うのが一般的な流れですが、中間マージンを省きたいなどの理由により自身で直接依頼する場合は、以下の点に注意してください。
保証システムの有無を確認する
地盤調査を実施したからといって、地盤が原因で家に不具合が起きないとは限りません。
万一に備えて、調査不備における保証の有無を確認しておくことはとても大切なことです。
地盤調査報告書の発行を確認する
地盤調査報告書は、地盤調査結果をまとめた証です。
地盤調査自体は義務化されていますが、報告書の発行は任意となっているため、事前に発行の有無を確認しましょう。
専任技術者がいることを確認する
地盤調査を適切に行うためには、豊富な知識と技術が必要になります。
それを図るためには、地盤調査に関係する「地盤品質判定士」「地質調査技士」「住宅地盤技士」などの資格を所有した専任技術者の在籍を確認することを推奨します。
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